今度は高級なホテルで行われる。

さすがに高級ホテルだ。
広くてキレイだ。
貧乏人の俺は少し緊張するな…

みんな金持ちの雰囲気が漂っているぞ。
開始前に一回下見に来た時はたくさんの人が受付でならんでいた。
↓開始前の様子。

ブラブラして時間を潰して終わる前にまた出待ちにきたのだ。
高級なソファがある。
これに座って待たせてもらおう。

いい座り心地だ!
さすが高級ホテルだけある。
いい素材を使っているな。
これだけでもここに来たかいがあるものよ。
さっきのパーティーと違い結構盛り上がっているな。

中から「カップル成立しました!2番と8番。1番と5番。おめでとうございます」などと聞こえてきた。
3組ほどカップルが成立していた。
ほぅ、めでたいな。
しかし男どもよ。
焦るなよ。
これでパコパコと決まったわけではない。
ただ単に連絡交換をできるにすぎん。
しょせん2時間前まで知らない同士だったのだから。
言うなればカップルいうのは名前だけだ。
パーティー会社も考えよるな。
フィーリングが合う者同士を強引に「カップル」という。
そうすれば客の満足感も上がるからな。
それにしても、どのパーティ会社も「カップル成立」というな。
さっきまで知らない者がいきなり恋人か!
カップルと言ったほうが語呂がいいのだろうな。
しかし不自然だぞ。
これは変えたほうがいい。
…いい言い方が思い浮かばんが。
「フィーリングが合った方々」もしくは「お互い気に入った方々」
この程度でいいのではないか?
カップルなどとはおこがましい!
まだパコパコをしていない。
手すらつないでいないのだぞ。
これはパーティー会社の策略か!?
それにしてもこのカップリングパーティー…
参加している男たちはどういう思いで参加しているのだろう。
高い金払ってねるとんパーティーのように、女の前に行って
「よろしくお願いします!第一印象から決めていました!」
などと頭を下げるのか?
ひれ伏すのか!?
カップリングパーティに身を委ねるのか?
むこうの思うがままだぞ。
貴様らのプライドはどこに行った?
本当にそれでいいのか?
女は男のその様を見てどう思うのだろう…
果たして男らしいと思うのだろうか?
こういうパーティは女は安いから次々行けるのだぞ。
男ほど必死ではない。
いい男がいなければ見切りをつけて別のパーティに行ける。
いうなれば立場が完全に女の方が上だ。
主導権を女に握られている…
女が選ぶ方で男が選ばれる方だ。
なにせ安いからな!
しかし男は必死よ。
5000円、6000円払っている。
それが約2時間で吹き飛ぶのだ。
たまったものではない。
それでアドレス一個入手するだけか!
…また毒を吐いてしまった。
批判のコメントがたくさんきそうだのぉ。
「お前は何様だ」と。
あれこれ考え事をしていたらパーティーが終わった。
出てきおったぞ!非モテ共が!

今回は多いな!
品定めだ。

ぬぅ…
あまりレベルが高くないぞ。
やはりキレイな子はこういうところには来ないか…
わざわざ来なくても男が寄ってくるからな。
俺のスケベ心をくすぐってくれる子はおらんのか?
…いてない。
俺のテンションはまたもや下がりそうになった。
だが!!
1人いたぞ!
参加者ではない。
パーティ会社の司会の人だ!!
これはレベルが高い!
女子アナ系の容姿だ。
スーツに黒のストッキングの美脚がそそられる。
たまらん。
これはいい香りがするだろう。
この中で群を抜いてキレイだった。
こういうキレイな子はもう素材が違うよな。
俺は見とれてしまった…
惚れてしまいそうだ。
男どもよ…
この司会者に声をかけたらどうだ?
番号を渡したらどうだ?
意外性があって成功するかもしれんぞ。
よし、俺が声をかけてみようか…
番号を渡したいな。
くぅ!
しかしいけない。
周りにはたくさん人がいてやりづらい。
びびってしまって突撃できん。
なんとヘタレな。
ふがいなさすぎる。
あれだけたっぷり毒舌にののしっておいて…
自分はこの様だ。
はぁ…
ため息が出るわ。
結局声をかけられなかった。
俺はそのまますごすごと会場をあとにするのだが、帰りのエレベーターで偶然カップルになったと思わしき人たちと一緒になった。
このカップルが会話をしていたのだが、とてもよそよそしかったぞ。
あたりさわりのない会話だった。
「明日仕事ですか…?」「明日から寒いらしいですよ」などなど
本人たちも急にカップルになったからどうしていいか分からんのだろう。
パーティーの出待ちはあまりおいしくないな。
その証拠にやっているやつなど誰一人いていなかった。
しかしあの司会の姉ちゃんは可愛かった。
これはまた、あの子目当てで来たいですなあ。